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馬場さんは本当に立派です。
シニア世代のピアノの勉強として理想の形ではないでしょうか。
馬場さんと私がご一緒にレッスンを始めて、かれこれで4年以上が経過します。
「66歳まで音楽を聴くことを専門にやってきました。今度は自分で音を奏でたいのです。」
この言葉には心打たれるものがあります。真理を突いているというべきでしょうか。
聴くことは楽だし楽しい。
しかし、自分で音楽を生み出す側になりたいという欲求が心に生まれ、66歳になって、あえて大変な方の道を選ばれたことに、馬場さんの底力と無尽蔵のエネルギーをみるものです。
レッスン時間は当初から変わらず30分です。
現在は三善晃ピアノメソードとシューマンの『楽しき農夫』を弾いています。
毎週、とにかく、どんな時でも、きちんと譜読みをしてくる。この姿勢は当初から一度も変わりません。
譜読みをしてくる時、音の間違いはほとんどありません。
リズムは今一つです。勝手にのびてしまったり、つまったりの繰り返しです。
「はい、馬場さん、カスタネットをどうぞ!」
と言ってカスタネットを手渡します。そして拍を叩いていただきます。メトロノームの役目です。それに合わせて私が馬場さんの曲を弾きます。
逆もやってみます。私がメトロノーム役になってカスタネットを打ちます。変わらずよろけたりつまったりしたら、また役目交替です。これを根気よく繰り返します。
私自身、今シニアの方とこのようなレッスンができることを嬉しく思っています。
今は、三善晃ピアノコンクールの1曲部門にチャレンジのため、第6巻最後の変奏曲を弾いています。
ここで誤解のないように書いておくのですが、コンクール出場は、断じて私が無理やり勧めたわけではありません。ご自分から、やってみましょうかね、と自発的に決めたのです。
コンクールにチャレンジしようという気概が生まれる!このパワーを、どうやってリスペクトせずにいられましょうか。
コンクールでは、2曲ある変奏曲のうちやさしい方の『オルゴール変奏曲』でエントリーしていますが、それを早いうちの譜読みを済ませ、今は難しい方の『オルガン変奏曲』にトライ中です。
こうして、コンクール、発表会などを上達の手段として使いながら、長くレッスンを続けさせて頂いていることを心から嬉しく思っています。
楠原祥子
 
 

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