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Koledy表紙ポーランドには独自の美しいクリスマスキャロルがたくさんあります。
私たちが親しんでいる『もろびとこぞりて』や『ジングル・ベル』とはまったく別のキャロルです。数ある中から代表格の2曲をご紹介します。
 
Lulajze Jezuniuまず、『Lulajze Jezuniu ルーライジェ・イエズーニュ』(Sleep, little Jesus、邦訳:ゆりかごのイエス)。
ショパンのスケルツォ第1番の中間部にそのまま使われているララバイで、ピアニストなら多くの方がご存じですね!
私の好きなマゾフシェ舞踏団による演奏です。どうぞお聴き下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=inoWL5fhZWA
 
ショパンがポーランドの民俗旋律をそのまま引用している曲はきわめて数少ないのに、大胆にも、スケルツォ第1番にそのまま挿入した気持ちは察するに余りあります。祖国を出て約二カ月、家族から遠く離れ、ウィーンでたった一人で過ごす寂しいクリスマスでした。
ワルシャワのヤン・マトゥシンスキに  ウィーン1830年12月26日
ウィーン。クリスマスの日。日曜、朝。
去年の今頃、僕はワルシャワのベルナルディン修道士教会にいた。
今日はたった一人ガウンのまま、指輪を口にくわえてこの手紙をしたためている。
真夜中の12時、僕はたった一人、ゆっくりと聖ステファン寺院に向かった。まだ誰もいなかった。一番暗い隅を選んでゴシック柱の下にたたずんだ。―― 背後には墓、足の下にも墓、墓が無いのは頭の上だけだ。陰鬱なハーモニーが頭に浮かんだ。これまでになく天涯孤独だと感じた。――やがて人々や明かりが見えてくるまで、僕は壮大な光景の中に身を沈めていた。   F.Chopin
 
『Bóg się rodzi 』ブクシェンロージ 邦訳:神が生まれる
Bog sie rodziてもう1曲、ポロネーズを使ったキャロルをご紹介します。これも代表格です。
こちらは今人気の山岳地方出身の二人組‘Golecゴレッツ’の歌でどうぞ。
とってもノリがよく、現代風にアレンジされていますが、やはりテンポとリズムは“ポロネーズ”!
 
https://www.youtube.com/watch?v=rLTysMgWuAQ
オーケストラバージョンはこちらをどうぞ!これぞ“ポロネーズ”であることがよく聞こえてきます。。

 
Golecゴレッツが『きよしこの夜』を歌うとこうなります。ポーランドの聖地、ヤスナグラ大聖堂でのクリスマスコンサートの映像です。バックの楽団の人たちも典型的な山岳地方の民俗衣装姿で、ピッケルを手にすれば完璧な山の男たち!

 
2014クリスマスカード海外向けこちらは今年お送りした私のクリスマスカードです。
毎年24日の朝、これまで音楽を通じて世界のどこかで出会った音楽家や友人たち送っています。ポーランド、ロシア、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、オーストリア、タイ。。。。果てはアフリカのサハラ砂漠にまでも。
特に親しくしている方々とは、あちらの朝を待って電話でトーク。
今もずっとお世話になっているワルシャワのハンカ&アンジェイは、「ショーコはいつも私たちのことを覚えていてくれるのね。」と毎年言ってくれます。
ほんの数分のことですけど、声を聞くと気持ちが通じてとっても温かい時が流れま す。

               楠原祥子

 
 

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