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年末に銀座一丁目に行った時に、石川県のアンテナショップに立ち寄ってみました。

お正月の祝い膳を飾る金沢ならではの雅な品々が置いてありました。私があんまり熱心にしげしげと眺めていたら、お店の人がやって来て、金沢のお正月のお料理など話してくれたのです。

その中でもこれ↑、きれいで美しい形でしょう。なんだと思いますか?

祝い膳に置くおみくじだそうです!

何でできているかと言うと、お餅に甘みをつけて乾燥させてあるのだと思われるお味で、かっちんこっちんです。

指で割ろうって思っても固くてとても割れない。前歯で齧ってみると、少し割れました。でも完全に割るには奥歯で噛み砕くか、トンカチで割るかしないと。。。とてもおおごとになります。

信じられないことに、割るのにいちばん大変な砦となっている真ん中に、小さな小さな紙がくしゃくしゃっと丸まって詰め込まれています。それだって、紙にお餅がくっついて剥がすのは容易ではないときている。

そうしてやっとの思いでくしゃくしゃに縮まった紙を、丁寧に破らないように少しずつ広げると。。。。。

ようやくお言葉が姿を現します。

望みごと 万事 ととのう

嬉しい!

数日後に二つ目にトライしたら、

いそがぬが よろし

この時は紙が破れて、「ぬ」の字の付近がなくなってしまい、「いそぐが よろし」なのかどちらなのかわからなくなって、必死にお餅にへばりついた紙をはがして見つけました。

それ以外は↑こんな紙が入っていました。奮闘した跡がわかるでしょう?

「おもい 出しては」は、意味がわかるようなわからないような。「思い出してみよ」なのか、「想い、出してみよ」なのか???

あといくつ残っているかしら。ひとつひとつ齧って小さく丸まった和紙を見つけるのは、宝物を探しに行くような、大切な秘密を覗くような気分です。

フランスには新年に食べるガレット・デ・ロワというお菓子がありますよね。陶製の小さなお人形がアマンドパイの中のどこかに入っていて、切り分けた後、それが自分の食べる中に入っていたら、とドキドキするパイです。

それもいいけど、このおみくじはもっと秘めやかで日本が感じられます。

金沢。。。のどぐろやカニではなくて、こんな粋なおみくじの文化も素敵ですね。

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