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千葉県生涯大学校の卒業生学習会の主催で、千葉市市民会館でリサイタルでした!千葉県の生涯大学校は仁戸名町にあるそうで、担当くださった理事さんたちは知的な雰囲気が漂う方々ばかりでした。

ショパンのノクターン第2番、華麗なる大円舞曲作品18、協奏曲第2番からラルゲット(ソロ版)、軍隊ポロネーズ、マズルカ作品33、バラード第4番作品52とヴァラエティに富んだジャンルになるようにプログラムを組みました。

リハーサルの時にピアノの位置をどうするか、ステージが広く、客席側に寄せすぎると反響板の効果を充分利用できなくなるし、奥に入れすぎるとヴィジュアル的にも違和感があり、しかも客席に直に届く響きが弱くなる。。。客席は1000席の広さなので難しいところです。

ピアノの位置がそんなに関係するのかと思われるでしょうか。やはりあります。反響版はただ立っているだけではなく、特にこちらのような可動式は最大限に利用できてはじめて役をなすのです。あまりこの反響板の中に収まり過ぎると、ステージの中で響きが充満して間接的な穏やかな響きが客席に届くことになり、どうかすると迫力不足になってしまいます。

例えば3月の銀座ヤマハのサロンで行ったリサイタルでは、反響板の役目をしている後ろの木の壁面にピアノを寄せすぎると、フォルテッシモで弾くと、低音が渦巻いて耳で音の粒が聞き取れなくなり、何弾いているかわからない危険な状態になってしまいます。

ソロリサイタル用のピアノの定位置があればそれに準じるのですが、こちら市民会館では合唱団や音楽劇など規模の大きい催しが多く行われ、何せ1000席ですから最近はピアノソロのリサイタルは数少なく、定位置が曖昧な様子。

結局見た目に違和感がなく、しかも反響版と天井板の中に収まっているギリギリのところが良い場所だろうと判断して決めました!

「楠原さん、緞帳(どんちょう)上がったら出てください」

ん?どんちょう?!ってなんだっけ??と一瞬思ったほど懐かしい言葉。

小学校の体育館には緞帳があって、校章が大きく入っていました。文化祭のときなど、緞帳が上にスルスルと上がっていって劇や合唱が始まったことも覚えています。

緞帳といえばバレーやオペラですけど、オペラはどちらかといえばカーテンですよね。ホリゾンタルに開くカーテン2枚の中央から、1幕終わると歌手が出てきて拍手を受けています。

器楽奏者のコンサートでは緞帳もカーテンも縁がないので、一応抵抗を試みましたが、

「あるんだからいいじゃないですか。緞帳が開いてパッと華やかに登場でいきましょうよっ」

「は、はい」(それでもいいかと思い始める)

市民会館のステージ係の方が、

「客席がざわつくかもしれません」とそっと耳打ちするので

「どうしてわかるの?」と聞くと

「いや、前回そうでした」

それは困りますっ。絶対そうはさせんぞ、と強い決意のもと、緞帳が上がってステージに登場したワタクシ。。。!

トークを交えての気持ちの良いコンサートでした。お客様はざわつくこともなく、熱心に聴いて下さりとても嬉しかったです。

不思議なもので、ステージで演じる側が騒音化すると客席も騒音を出し始めるし、演じる側が無音の緊張状態を作り出すと、客席にもそれが波及していきます。

協奏曲第2番ラルゲットは、ステージで演奏するのは今回が2回目です。1回目の時の恐れの気持ちはなくなっていますが、やはり気をつけなければと思うのは、2回目は少し慣れと余裕ができるのですが、それが危険な落とし穴にでもあることを感じました。

油断大敵!

最後に。。。拍手にお応えして『子犬のワルツ』をアンコールに!

終了後、理事の方が

「いやぁ、私らなかなか本物のクラシックのコンサートって行ったことないですからねぇ。初めてですよ。いいもんですねぇ。ありがとうございました!」

「そうでしたか。こちらこそありがとうございます!普段はどんなジャンルを聴かれるのですか?」

隣から女性の理事さんが、

「演歌でしょ。」

クラシック音楽は高度に芸術化されていると思われがちですが、例えばマズルカなど、もとは音楽とも言えない土着の旋律で、こぶしをきかせたり、センチメンタルで涙を誘ったり、直情的で、民謡や演歌に通ずる部分は大いにあります。

演歌がお好きな方に静か〜に聴いて頂けたのは、演歌もクラシックもそう遠いものではないと感じて下さったからでしょうか。

そもそも今回のリサイタルは、昨年9月に千葉市文化センターアートホールで行った千葉市主催のレクチャーコンサート『ショパンの魅力』にこちらの会長がご来場くださり、それでお声がけ頂きました。

誠にありがとうございます!

こちら千葉市市民会館は長年千葉市民に親しまれてきましたが、老朽化が進み、千葉駅の隣接地に新築移転が決定しています。2027年に開業予定で、1500席と300席のホールが基本計画に見込まれているそうで、質の高い音楽ホールが出来ることを大いに期待したいです!

理事さんたちと。
みなさん楽しい方ばかり。
緞帳にはなかなか驚きでした。緞帳がないとこの感じ。

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