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ピリオド楽器による第1回ショパン国際コンクール。第2次予選の結果直後の一コマ。
ファイナルに進んだ川口成彦さんと、フランスのAntoine de Grolee。発表直後の喜びの表情です!
川口成彦さんの演奏は、決断力と独自のアイデアに満ちていて、二次予選でも最も大きな拍手を受けました。モダンピアノとはかなり違う演奏表現。
アントワーヌ・ド・グロレの演奏は、ほぼモダンピアノに対しての表現と変わらずですが、次々生み出されていく豊穣な響きや、多彩な音色の使い分けから一瞬たりとも耳を離すことができず!
2人とも推進力がみなぎり、自信に満ちた演奏でした。
やはりそこかな。。。と思います。
知っていて写したのではないが、川口さんの左後ろには、ポーランドで最も期待された出場者の一人、Kamil Pacholecと彼の指導者でカトヴィツェ音楽アカデミーのシフィタワ教授が写っています。
卓越した技量を持ちながら、惜しくもファイナルに進出ならずだったパホレツ。2次予選でステージに登場した時に、ふっと彼の表情に曇りが出たことに気がつきました。
プログラムの最後の最後、ソナタOp.58第4楽章の、まさにここからが聴かせどころという左手の入りで突如崩れたのでした。思わず心の中で悲鳴をあげたほど。
やはりモダンピアノを主体に演奏していると、ピリオド楽器を大きなステージで演奏するには、タッチやディナミークをコントロールし、響きと身体と空間が一体化するまでに長い準備期間が必要なことが想像されます。
ファイナル進出を逃したけれど、2年後のショパン国際コンクールではゼッタイ期待が持てる存在と感じました!

コンクール会場では、たくさんの出会いが!
第二次予選の一日、デュオのパートナーのタマラと一緒に聴きに来ました。お隣は国立音大の加藤一郎先生。
 
音楽評論家のアダムと青柳いづみこさんと。日本のポーランド大使館で行ったアダムの『ショパン国際コンクールを聴く』ではチームを組んだ私たち3人。リユニオンです!
アダムはダイエットに成功してだいぶカッコよくなっていてビックリ!テレビに映る彼を見た人が、「癌にでもかかったんじゃないか?」と心配してメールまでしてきたそうです。
 
フランスで長く教えているヴィブロフスキ教授との出会いは、ようやくのこと。
以前からお名前は存じ上げていて、ポーランド留学仲間のピアニストたちも先生の教えを受けているので、大変光栄でした。
たまたま??なのかどうか、そこはやや疑問ながら、お隣に座ったことがきっかけで、演奏に対しての評や、ポーランドの音楽文化のことなど、毎日たくさんお話を聞きました。ポーランドの伝統的な演奏スタイルを踏襲する貴重な存在です。
ご馳走になったガチョウとアヒルはとても美味でした!美味過ぎて食べ過ぎて、しばらくは胃が壊滅状態に。。。
とにかく外国人には間違えずに話すことはムリなポーランド語。もうそう観念して、間違いだらけでもポーランド語で自信たっぷりに(見せかけて)話すことにしています(笑)
楠原祥子

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