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昨年からずっとバッハインヴェンション第7番e-moll取り組んで来たももこさん(小3)、全国大会で銀賞を頂きました!

選曲した理由は、下行する短調の音階とそれに続く装飾が施された音形がすっきりとよくまとまっていること。きっぱりしているところがももこさんに合っているのではないかと思ったのです。

長いトレモロが右手と左手とそれぞれ1回ずつ出てきて、1回目の右手のトレモロ部分は、長調で上行しながらおだやかな高揚感をもたらしています。

ところが2回めの左手のトレモロ部分はうってかわって、不協音が激しくぶつかり合い、まるで激しく燃え盛る炎のごとくで、そのコントラストには驚かされます。

短調でしかも個性がはっきりしている作品は、曲を創作していく段階で楽譜をよく読み、そこからの洞察力が必要ですが、勢いで弾いてしまうテンポの速い長調の曲よりも、曲により深く関わることができるという醍醐味があります。

幸いももこさんもこの曲をよく理解して、個性的に装飾を加えてきっぱりと弾きよい仕上がりになりました。

銀賞!金賞ではないところが残念ね、と思うのが普通でしょうけれども、なんのなんの、次に続けるためのモチベーションのための『銀』!

いずれ私も『金』を取るぞ〜!という意気込みキープ。←負け惜しみ??

大変立派なトロフィー。とにかく、予選の最優秀賞とサン・オートム賞に続きよい成績で嬉しい限りです。

この第7番、昨年は入賞者の中に7番を弾いた人はいなかったそうで、それを全国大会前に聞いた時は驚きました。

解釈が難しい曲とされているのかもしれませんね。

曲ごとのベスト賞は、この7番のトレモロ部分を特に見事に弾いた小柄な男の子くんだったとのこと、『金賞』だそうです。

この世の常ですが、やはり上には上がいるものですね。

同じ部門で銅賞を頂いたのは、稲島さんの生徒さんの松山さん(小4)。コンクールの前に仕上げレッスンをさせて頂きました。

ももこさんもハキハキしていますが、松山さんは大きな子鹿ちゃんのような目をクリンとさせながら、私の質問に一段とハキハキ答えてくれます。

受け答えがよろしいとレッスンに弾みがつくというものです!

松山さんの曲は第4番d-mollです。よりによって二人そろって似た曲調。

同じく短調で、十字架の形をした音形のテーマ、7番とまったく同じタイプの長いトレモロが2回。2回めが火が燃えさかるように激しいことまで似ていて、ほとんど兄弟曲のようです。細かい装飾があまりないのがせめてもの違いでしょうか。

松山さんも見事に銅賞を頂くことができました!

バッハコンクールのおかげで、バッハを学ぶ人たちのレベルが非常に上がったように感じます。受けやすいコンクールですので、これからもそれほど構えずに生徒さんたちもトライして欲しいです。

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