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明日13日(木)に行われる、第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール優勝者、トーマシュ・リッテルのワークショップ。桐朋の調布キャンパス001で18時開演。通訳を務めます。
使用楽器は、桐朋にただ一台ある1855年製造のPleyelピアノ。
未だかつてその音色を聴いたことはないので、どのような楽器で、どのような響きの楽器か、興味は募るばかりです。
リッテルは現在モスクワのチャイコフスキ―音楽院在学中ですから、これほど学生と年齢が近い特別招聘アーチストは稀と言えます。いわば学生同士。
距離を感じず交流できるように、事前に私のクラスの学生に質問を出してもらって用意してあります。
私自身、ワルシャワのコンクールでリッテルの演奏を聴き、姿を見ているとはいえ、話しをするのは初めてですから、どんなタイプなのか緊張もあり楽しみでもあります。
そう。。。コンクールのステージでは、白い清潔そうなシャツを、パンツの中に入れずにオーバーシャツとして着こなしていました。口の悪いいづみこさんは、ステージ衣装持ってないのかなぁ、とつぶやいていましたが。。。
演奏は、最初から目立っていたうちの1人で、たまたま私の隣に座ったヴィブロフスキ教授が「彼もすごい存在だよ。」と教えて下さいましたが、そうでなくても、聴いてすぐにとても上手いと思いました。
 
トマシュ・リッテル(ピアノ)プロフィール
Tomasz Ritter,Piano
1995年ポーランドのルブリン生まれ。2008年ワルシャワのシマノフスキ国立音楽学校にてイリーナ・ドンブロフスカに師事、優秀な成績で卒業した。
2014年9月からモスクワ音楽院に留学し、ミハイル・ヴォスクレセンスキー教授にピアノを、アレクセイ・リュビモフ教授にピアノとフォルテピアノを、マリヤ・ウスペンスカヤとアレクセイ・シェフチェンコにチェンバロを学んでいる。
2018年ワルシャワで開催された第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで第1位。このほかポーランドのビドゴシュチで開催された第9回アルトゥール・ルービンシュタイン記念若いピアニストのための国際コンクール(2011年)、エンシェデのコンクール(2010年)で1位、プラハ(2010年)のコンクールでは「若いピアノの才能賞」を受賞した。2012年にはスウプスクで開催された第46回ポーランドピアノ音楽祭青年の部で優勝。
リッテルはほかにもヴィクトル・メルジャノフ、タチヤナ・シェバノワ、ヴェラ・ノジーナ、アヴォ・クユムジャン、マルコム・ビルソン、アンドレアス・シュタイアー、トビアス・コッホのマスタークラスに参加している。
ポーランド国内や海外の音楽祭に参加し、ポーランド放送交響楽団、シンフォニア・ヴァルソヴィア、18世紀オーケストラ、プラハのマルティヌー・カルテットやチューリッヒのストラディヴァリウス・カルテットと共演している。
 
学生からの質問
○学習について
・ピリオド楽器を勉強しようと思ったのはなぜか。きっかけがあったのですか。
・バロックチェンバロ、ピリオド楽器、モダンピアノと違う時代の音楽(鍵盤楽器)を並行して学ぼうと思ったのはなぜですか。
 
○モダンピアノとピリオド楽器
・それぞれの楽器で弾く際の違いについて。―奏法、楽譜の読み取り方、意識
・ピリオド楽器でのみ表現できることは?
・ピリオド楽器の魅力は?
 
○第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールについて
・どのような観点から3つの楽器を選びましたか。音色、タッチ、作曲年、慣れ、弾きやすさetc
Chopin Polonez gis-moll – Buchholtz
Kurpinski Polonez d-moll – Buchholtz
Koncert f-moll – Pleyel
・自分の意思で出場を決めたのですか。
・最初から優勝を目指していましたか。
 
○ショパンについて
・ショパンが特に好きですか。魅力は何ですか。
・ショパン作品を演奏する際に、特別に意識(注意、工夫)していることがありますか。
・ポロネーズやマズルカなどポーランド独特の舞曲を弾く時に、何か気をつけていますか。
 
○音楽観
・ポーランド人というアイデンティティを持ちながら、「ポーランドらしい演奏」とは何だと思うか。
・尊敬する演奏家、作曲家はいますか。 以上
 
今年度、桐朋に来校して下さる特別招聘アーチストは顔ぶれが豪華です。
五嶋みどりさんのヴァイオリンマスタークラス。これはぜひ聴きたいけれど、40名限定だそうで、学生も教員も関係なくとにかく先着順。
仙川333という広い部屋なのになぜ40名なのか聞いたら、マイクを使わず親密な雰囲気を保てる人数で行いたい、という五嶋みどりさんのリクエストだそうです。嬉しくないリクエストではあります。。。
 
みどりさんも含むカルテット交流演奏会も。こちらは80名限定。
 
 
作曲の野平一郎先生による9月の3日間特別講座。これは聴いておきたいと思う!
ベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」ソナタからの対位法の発展を、現代作品まで3日間かけて語る壮大な構想。
 
 
 
同じく9月、フランスのピアニスト、パスカル・ロジェの特別レッスンも決まっています。
 
 
 

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